SKエコプラントとホンボエナジーがバイオガス高度化実証を実施

SKエコプラントとホンボエナジーがバイオガス高度化実証を実施

韓国の総合環境エネルギー企業SKエコプラント(SK ecoplant)と、資源循環企業ホンボエナジー(Hongbo Energy)が連携し、バイオガスの高度化実証(アップグレーディング)を行いました。

ホンボエナジーは、民間施設として国内最大級となるバイオガスプラントを2015年より運営しており、2023年2月に両社間でMOUを締結しています。

SKecoplant:SKエコプラントがバイオエネルギーを事業化 化石燃料を食品廃棄物由来のガスに置き換え

また、ホンボエナジーは2026年3月からバイオガスを活用した電力販売事業をスタートしており、食品廃棄物由来のバイオガスを用いた資源循環の好例となっています。

韓国バイオガス法と生産義務者制度の始動

韓国では、2023年12月の「有機性廃資源を利用したバイオガス生産・利用促進法(バイオガス法)」施行を契機に、バイオガス・バイオメタン産業が急速に制度整備の段階へと移行しています。

韓国環境部(現・気候エネルギー環境部)は2024年6月、「バイオガス生産・利用活性化戦略」を国政懸案関係長官会議で報告し、2026年までに年間最大5億Nm³のバイオガス生産体制を構築する方針を打ち出しました。

Ministry of Climate, Energy and Environment:Biogas Production and Utilization Activation Strategy Announcement

これにより、年間2,300億ウォンの化石燃料代替効果と、100万トンの温室効果ガス削減を見込んでいます。

バイオガス生産義務者制度の本格始動

韓国のバイオガス法は民間企業にも適応されます。2026年から民間の義務生産者にバイオガス生産目標率10%が課され、2050年には90%まで段階的に引き上げられる計画です。

義務生産者は豚2万5千頭以上の畜産事業者や、年間1,000トン以上の食品廃棄物排出者などが対象で、民間プレイヤーによるバイオガス事業参入のインセンティブが急速に高まっています。

エネルギー安保政策の課題

加えて、米国・イラン情勢の緊張による中東地政学リスクの再燃は、エネルギー輸入依存度が90%を超える韓国にとって深刻な問題です。

化石燃料への依存からの脱却と国内エネルギー源の多様化は、官民双方の戦略的優先課題となっています。

ホンボエナジーの事業構造

SKエコプラントは2023年2月に、全羅北道群山に拠点を置くホンボエナジーと、「バイオガス高質化技術の実証および事業化」に関する業務協約を締結しました。

事業概要:SKエコプラント(SK ecoplant)

ホンボエナジーは民間施設としては韓国最大規模のバイオガス化施設を保有する資源循環企業で、2022年に韓国大手食品メーカー大象(Daesang)グループに買収されています。

事業概要:Hongbo Energy(ホンボ・エナジー)

ホンボエナジーの買収は、廃棄物処理やスチームエネルギー(蒸気エネルギー)供給を目的としており、大象グループから原料となる有機性廃棄物を安定的に供給できるという強みもあります。

バイオガス高質化技術の意義

バイオガス高質化(アップグレーディング)は、メタン濃度50〜65%のバイオガスから二酸化炭素や硫化水素などの不純物を除去し、メタン純度95〜99%以上のRNGに精製する技術です。

ガスのエネルギー損失を最小化しながら、既存の天然ガスインフラに直接注入できる点が最大の特長です。

ホンボエナジーは、既存のバイオガス化施設に高質化設備を増設する形で実証を行っています。

世界バイオメタン業界の動向

世界のバイオメタン市場は、再生可能エネルギーの輸送・産業利用へのシフトを背景に拡大しており、市場規模は2025年の約69.5億ドルから、2034年には約107億ドルに成長すると予想されています。

欧州ではすでに1,600以上のバイオメタンプラントが稼働しており、今後も伸びると見込まれます。

SKエコプラント バイオメタン・水素事業の動向

SKエコプラントはエコラボセンターを中心に、韓国生産技術研究院・延世大学校との「未来水素源泉技術開発事業」を推進しています。

また、バイオガスからバイオ水素を直接生産(生産時間20倍以上短縮)する研究も進めています。

ただし、SKエコプラントは2025年末に環境事業から撤退して、半導体インフラ事業に主軸を転換すると報じられており、今後のバイオメタン・水素事業の動向は不透明です。


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