大阪・関西万博で超小型バイオガスプラントを公開 NTT東日本とビオストック

NTT東日本とビオストック 超小型バイオガスプラントを大阪・関西万博で公開

NTT東日本とグループ会社のビオストックが、大阪・関西万博のNTTパビリオンに「超小型バイオガスプラント」を出展することを発表しました。

NTT東日本 報道発表資料: 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)における「超小型バイオガスプラント」の出展

この超小型バイオガスプラントは、生ごみを再生可能エネルギーに変える循環型ソリューションとして開発されたもので、今後は自治体や企業などと連携して社会実装を進める計画です。

超小型バイオガスプラント 開発の目的と背景

日本では年間500万トンを超えるフードロスが発生しており、その処理の過程で排出されるCO2や、収集・運搬にかかるエネルギーは、環境に大きな負荷を与えています。

バイオガスプラントはその解決策として期待されていますが、現在のプラント運営には大規模な施設と大量の廃棄物回収が不可欠であり、都市部の食品廃棄物リサイクルが進まない一因となっていました。

NTT東日本は2022年2月よりビオストックと共同で、NTTe‑City Labo内に1t/日の原料から運営できるコンテナ型の超小型バイオガスプラントを設置して、遠隔管理の実証運転を行っています。

NTT技術ジャーナル: 超小型バイオガスプラントによる社員食堂残渣の食品リサイクルを通じた都市型循環エコシステム

この成果を踏まえて、大阪・関西万博に超小型バイオガスプラントを展示し、「循環型社会システム」や「持続可能な地域社会・経済づくり」を体現する場とします。

NTT東日本グループは「地域の未来を支えるソーシャルイノベーション企業」として、地域循環型社会を共創しながら、持続可能な地域社会・経済づくりを支える企業を目指しています。

その一環として株式会社ビオストックを設立し、地域活性化や持続可能な酪農体型の確立を進めています。

NTT東日本 地域活性化に向けた取り組み事例: 廃棄物をエネルギーや肥料に変える資源循環ソリューションによる地域循環型社会の実現

超小型バイオガスプラントの特徴

大阪・関西万博で展示される超小型バイオガスプラントは、設置スペースの制約が少なく、可搬型で簡単に設置できるため、最短2日間で稼働を開始できます。

また、有機性廃棄物をその場でオンサイト処理することにより、食品リサイクル法上のリサイクル率向上や、廃棄物処理コストの削減を実現します。

株式会社ビオストック: 超小型バイオガスプラント

小型化による省スペース

従来のバイオガスプラントは、コストの回収効率や安定運転の観点から、大型の設備が導入されてきました。そのため、都市部では施設のスペース確保が難しく、廃棄物のリサイクルに大きな制約がありました。

このプラントは既存のモデル(20フィートコンテナ2台)から大幅な小型化を実現し、12フィートコンテナ1台に全てのプラント機器を格納しているため、トレーラー1台で運搬できます。

小型化により限られたスペースにも導入が可能で、少量の生ごみでも効率的にエネルギーを生成できます。

IoTによる遠隔運用管理

従来のプラント制御や管理は、一般的にPLCが利用されてきました。このプラントはビオストックとNTT東日本のIoT技術を活用し、クラウド経由でバイオガスプラントの遠隔監視・制御を実現しています。

ビオストックのバイオガスプラント遠隔監視サービス「おまかせバイオガスプラント」の活用により、プラント運用の更なる効率化や、PLCの削減に伴うコスト低減が期待できます。

ビオストック ニュースリリース:バイオガスプラント遠隔監視サービス「おまかせバイオガスプラント」の新機能拡充について

また、プラントの専門技術者が現地に常駐する必要がなく、管理コストの削減や効率化にもつながります。

エネルギーと資源の循環

超小型バイオガスプラントは万博会場のレストランから排出される生ごみを原料とし、メタン発酵によってバイオガス(再生可能エネルギー)と消化液(液体肥料)を生成します。

発電した電力の一部はNTTパビリオンに供給し、消化液は会場内の植物の育成に活用することで、廃棄物を一切出さない資源循環モデルを万博来場者に実感してもらいます。

既存のプラントでは、原料が少ないと安定した発電が難しいという課題がありましたが、生成したバイオガスをカーボンニュートラルなLPGと混合することで、安定的な発電を実現しています。

都市型資源循環システムの社会実装へ

NTT東日本グループは、展示中の運用ノウハウやデータを基に超小型バイオガスプラントの改善を進め、「オンサイト型(設置型)食品リサイクルソリューション」として本格的に展開していく計画です。

今後はホテル、スーパーマーケット、食品工場、自治体の給食センターなどへの導入を見込み、各地域が抱える廃棄物問題の解決とエネルギーの地産地消に貢献します。

この取り組みは、NTTのGXソリューションブランド「NTT G×Inno(Green Transformation × Innovation)」の一環となります。

日本館のバイオガスプラント

日本館では、会場内の生ゴミからエネルギーを生み出すバイオガスプラントを運営しています。

バイオガスプラントは、会場内で排出される生ごみ(食品残渣)を、次の「いのち」を育むための貴重なリサイクル資源として活用しており、「いのちの循環」を体現しています。

バイオガステック記事:大阪・関西万博 日本館の見学とバイオガスプラント


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